オリーブな人々このブログでは、オリーブオイルと深い関わりを持つ方々のインタビューを定期的に掲載していきます。 |
|
|
||||
オリーブに深い縁を持つ方のインタビューも4回目。今回は、ルナ・エ・ソーレの中村ゆきこさんにお話をお伺いしました。ルナ・エ・ソーレさんと言えば、ご存知の方も多いと思いますが、こだわりのイタリアンオリーブオイルを多方面から取り揃えていらっしゃる、言わばオリーブオイルのプロショップ。どのようにして今のようなお仕事に携わるようになったのか、そして何を目指していらっしゃるのか。お聞きしてみたいことは山積です。
(ルナ・エ・ソーレのHP:http://www.luna-e-sole.co.jp/)
オリーブガイド(O.G)
ールナ・エ・ソーレさんは、オリーブオイル専門店として確固たる地位を築きつつありますが現在の活動に関して、簡単に教えてください。
中村さん
ホームページを母体にした通信販売の他、春、秋は全国の百貨店のイタリアンフェアで販売会を行っています。販売会は、全国11箇所を私ともう一人の2人で回っています。
もう一人というのは、実は母なんですけど(笑)。商品説明の点から、誰でも売れるというものではないため、どうしても自分達が店頭に立つことが必要なんですよ。。
それ以外は、各所でオリーブオイルに関するセミナーを随時実施しています。
O.G
ー現在、扱われている商品はイタリアのものだけですか?
中村さん
そうですね。リグーリア産、ウンブリア産、シチリア産とプーリア産各が2種ずつ、トスカーナ産、カラブリア産、アグルッツォ産が各1種ずつで計11種です。
O.G
ーずいぶん多いですよね。しかも基本的には全てお一人で買い付けから販売までされているわけですから頭が下がります。
そもそも、どういう経緯で今の事業を始められることになったのでしょうか?
中村さん
それを語るとちょっと長いストーリーになってしまいますよ(笑)。
前職は広告代理店のコピーライターをやっていて、それがあまりにも忙しかったんですね。ある時、「もういいな」と思ってゆっくり休みたくなったんで
す。
それで一度仕事を辞めて、ヨーロッパにプラっと行くことにしたんです。最初はフランスで語学の学校に通ってました。
ところが、気付いてみるとイタリア人の友達がいつの間にか回りにいっぱいいて、そこでなんかイタリアに縁を感じたんですよね。
そんな訳で日本に帰国後はイタリア語の語学学校に行き始めたんです。当時父がイタリアとの貿易の仕事をやっていたので、父の仕事手伝いながら
どうしようかと模索していたところ、通っていた学校のインターシップ制度の話があって渡りに船とばかりすぐに飛びついちゃった。そのあたりで、すでに
食品の輸入をやりたいという目的みたいなものはありましたね。それで今度はフィレンツェに行く事になったんです。
O.G
ーなるほど。しかし、なぜ特にオリーブオイルということになったのでしょう?
中村さん
以前からオリーブオイルのおいしさには気付いていたんですけど、フィレンツェの滞在先の近所で買ったちょっと高めのオリーブオイルを食べてみて、強烈なインパクトを
受けたんです。その後、その話を周囲の友達に話してみたら、その友達たちがいっぱいいろんな種類のオイルを持ってきてくれるのです。
これにはちょっと彼らの「自慢」も入っていたんですけどね(笑)。でも、その時にオリーブオイルっていうのは一つ一つ個性があるということに気付いたんですよ。みんな近所で取れてるものに違いないのに、こんなに味が違うのかって。もうそうなると、実際に作っているところも見ないと気が済まなくなって、どんどんハマって行き今に至っているという訳です。
O.G
ーお聞きしていると、なんとなく導かれているような感じですね。で、日本に帰ってきてからさっそく事業を始められて最初から順調だったんですか?
中村さん
最初は5種類から始めたんですけど、経験もないですからよく解らずやっぱり大変でしたよ。でも、使える縁はなんでも使って仕入れたものは全部売り切りました。
あんまり必死になってやったという感じでもなかったんですけどね。
O.G
ーそれはすごい。バイタリティの賜物ですね。一般のスーパーへの働きかけみたいなことはされなかったんですか?
中村さん
実は一度あるスーパーに電話をしてみたら、なんか凄く感じが悪かった。それ以来、なんとなく大好きなオリーブオイルをそんな嫌な思いをしてまで売りたくないなと思い、そういう世界に対して気持ちの中でシャッターを下ろしてしまったんです。
その後、横浜の商工会議所のお引き合わせで上大岡の百貨店さんと縁ができてそこのコーヒー販売会社の方が私の商品を気に入ってくださって、それ以降いろんな小売店さんとのルートができるようになったんです。
O.G
ーやっぱりご自身のポリシーがしっかりしていると良い縁との出会いもあるものなのかもしれませんね。
実際ビジネスを始めてみて、苦労されているのはどのあたりですか?
中村さん
食品検査の基準は、始めてみたら予想以上に大変でした。勉強することも多かったです。日々事業を行って行く中で、一番大変なのは月並みですけど資金繰りですね。
やはり前払いが基本のビジネスなので、悩みどころです。
O.G
ーそれはそうですよね。仕入れから回収までの期間もやや長いですし、お察しします。
今後に関しては、どのようなビジョンをお持ちですか?
中村さん
イタリアの畑の心を込めてオリーブをオイルを作っている生産者と日本の食卓の橋渡しをすることが自分の使命だと思っているので引き続きそれをやって行きたいですね。
自分がオリーブオイルの奥深さを知ったときの感動をなるべく広く伝えて行きたい。お店を持つのも一つの手段としていずれはやってみたいと思っています。
O.G
ー日本の市場や消費者の方々への要望のようなものはありますか?
中村さん
毎回、自分のセミナーで「これだけは、忘れないで帰って頂きたい事」としてお伝えしていることがあります。それは、オリーブオイルは加工をしていない
ナマの果汁であるということ。その事だけは、少しでも多くの方に理解していただきたいと心から願っています。
O.G
ーよくわかりました。今日は、楽しく貴重なお話を本当にありがとうございました。
中村さん
どういたしまして。こちらこそ。
とても率直にてきぱきと話をしてくださるその様はまるでイタリア人の様でした。中村さんはオリーブオイルを通して、イタリア人の人生の楽しみ方や開放感(時にいい加減さ)のような、日本人に欠けているとても大切な空気のようなものを運んでくれているのではないか。なにかそんな印象を受けました。現在、積極的にブログも展開されています。今後もルナ・エ・ソーレさんに注目です。
(中村さんのブログ:http://lunaesole.exblog.jp/)