インタビュー 2 : 山本 敦さん

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オリーブな人々

このブログでは、オリーブオイルと深い関わりを持つ方々のインタビューを定期的に掲載していきます。

インタビュー 2 : 山本 敦さん

今日は、イタリア食材の専門商社、地中海フーズ株式会社の山本敦専務取締役にお話をお伺いしました。
山本さんは、オリーブオイル関係事業者の有志の集まりである「日本オリーブオイル協会」の事務局として積極的に活動をされています。
現在の日本においてオリーブオイルの輪を広げる事に貢献されている貴重な人材と言える方です。
(地中海フーズ:http://www.chichukaifoods.com/

オリーブガイド(O.G.)
—今日は、お忙しい中をありがとうございます。海外を含め、随分とご出張が多いようですね。
 
山本氏         
そうですね、食品の小売業界は、春と秋に全国百貨店のイタリアフェア出展があり集中して忙しいんですよ。逆に、1・2月や7・8月はみなさんの食欲も落ちるせいか、随分とヒマになってしまう。ここ数ヶ月は、九州を始め国内出張が立て続けにありましたが、来月は取引先との打合せのためイタリアに出張します。
 
O.G.
—輸入業者としての苦労というのはどういうものでしょう?

山本氏
いろいろありますが一つの体験談をお話しします。あるイタリアの生産者から取り寄せたサンプルがとても良かったので「これは行ける!」という事になり、実際に仕入れたところ、全く中身の異なったものが送られて来たんです。さすが、イタリア!みたいな。ヤラレタ!という感じでしたね。よくある典型的な輸入業者の失敗談ですが、これも勉強ですね。

O.G.
—最近日本のオリーブオイル市場はどんな状況でしょう?

山本氏
基本的には、大手のオリーブオイル輸入会社がリードしているという事に違いありません。しかし、本数ベースでは当然大手が強いですが、金額ベースでは中小の輸入業者のシェアも増えてきています。もっとも、買われる場所が多種多様なので日本全体の具体的なデータの把握はなかなか難しいと思いますけど。小売販売のみならず飲食店で使う業務用オリーブオイルはかなりの量だと推測できます。

O.G.
—大手と中小の市場における役目が違うのでしょうか?

山本氏
大手オリーブオイル輸入会社によって購買層の裾野が広がれば、私達が扱っているような少量生産のこだわり商品も必ず好影響を受けます。大手輸入会社と扱う商品は違っても共存する関係と言えます。

O.G.
—山本さんご自身、イタリア食材とは全然違う畑のご出身とお伺いしましたが?

山本氏
大学卒業後、2年間中国に語学留学し、帰国してからは10年交流団体のNGOで中国と日本の橋渡しをしていました。

O.G.
—それがまたなんでイタリア食材に?

山本氏
6年前妻の父親の会社を手伝う事になり、それがたまたま今の会社でした。

O.G.
—家族の事情とはいえ、思い切った転身ですよね。しかも、中国からイタリアでしょ?

山本氏
そうですね。実は以前から商売には関心がありました。大きな会社には興味は無かったので、まさに縁とタイミングだったという言うところです。やり始めてみると、商品にも恵まれ、とても楽しく仕事ができています。

O.G.
—オリーブオイルについて特に勉強はされたのでしょうか?

山本氏
入社後社長の奥さんが詳しいので随分教えてもらいました。あとは、文献や得意先のシェフからも勉強させてもらいました。

O.G.
—そうすると、2000年からすっかり食生活は変わりました?

山本氏
それはもう(笑)。中華料理から一気にオリーブオイル漬けですね。家庭でも時には休日の夕飯は台所に立つことも増えてきました。

O.G.
—お使いになるのは、自身のところで扱われているオリーブオイルですよね?

山本氏
それだけではありません。いろいろ他社の商品も知ってみたいし、弊社が扱っているオリーブオイルは1種類の品種だけなので、いろいろ使い分けて買っています。

O.G.
—ちなみに、オリーブオイルを買う時は何を基準に買われるんですか?

山本氏
買うポイントはやはり値段が目安になります。後は価格帯ごとの特徴を見ていきます。

O.G.
—今日、オリーブオイルは世界的にはどんな状況なのでしょうか?

山本氏
今シーズンは天候不良のため供給が少なかったのですが、逆に最近は全世界の需要が上がってきてます。特に、アジアでは中国の需要の伸びは大きい。あの国がこれからどんどん輸入し始めると輸出先のバランスは変わります。中国の富裕層あたりでは高級オイルもすでに浸透しているようです。また、中国庶民の食文化にもイタリアンの火がつき始めていて、この先は日本よりも消費が増えるかもしれません。

O.G.
—日本もそうでしたが、時代の変化は早いですね。

O.G.
—次に、山本さんが活動されている「日本オリーブオイル協会」についてお話をお伺いさせて下さい。

山本氏
この組織は、まだ日本にオリーブオイルが殆ど認識されていなかった頃、先鞭を付けた先輩達が横の繋がりから有志で作ったものなんです。先輩というより大先輩達(笑)。私が6年前に現在の仕事に就いたばかりの頃、ある百貨店のイタリアンフェアの売り場でたまたまその大先輩の一人にお会いしました。その方からこの協会のお話をお伺いして、面白そうだったので、是非入会させて下さいってお願いしました。

O.G.
—なるほど。そして、現在はどんな活動を?

山本氏
定期的に懇親会や勉強会を開いて情報交換をしている状況です。現在の日本のオリーブオイル産業の中で、同業者が互いに意見交換しあうという場は、とても意味があると考えています。やはりまだまだ市場も小さいですし、オリーブオイル自体にも誤解があったりしますから、まずは同業者で力を合わせて市場に働きかけることが必要だと思います。

O.G.
—今後、日本オリーブオイル協会としはどのような方向へ進むのでしょう?

山本氏
基本的には今までの活動を継続的できればと考えています。若い人にも広く声をかけていきたい。また、オイルだけでなくオリーブ全般になんらか関連している事業者にも参加してもらって、オリーブ関連ビジネスや生活者の認識全体が盛り上がるような方向に行けば良いなと思っています。

O.G.
—オリーブオイルに関して随分間違った認識がまだあるようですが?

山本氏
そうですね。やはり同じ「アブラ」ということで、太るとか体に悪いとか、間違った認識も未だに残っています。でも、10年言い続ければ随分変わるはずです。昨今の状況では、カラダに良いものに関する情報は消費者に強く求められているので、案外早いかもしれない。オリーブオイルというのも本当に奥深いので、布教活動は比較的に楽なんじゃないでしょうか。そのあたりの認識の更正に関し「オリーブガイド」にも期待しています。

O.G.
—なんとか、みなさんのご期待に沿えるように努力したいと思います。今日は、お忙しい中ありがとうございました。

山本氏
こちらこそ有難うございました。




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